Tentipiの原点

テンティピのノルディックティピーは、この地域の先住民族であるサーミの人々が使っていた伝統的な住居「コータ(kåta)」に着想を得ています。「コータ(kåta)」または「ラヴ(lavvu)」とは、木のポールを円錐状に組み、動物の皮で覆ったシンプルな構造の住まい。上部に煙を逃すための開口部があり、遊牧生活を送るトナカイ牧畜民のサーミ族にとって、風に強く暖をとりやすい理想的な住居でした。その原理はとてもシンプルです。中央の火が暖かさと光をもたらし、皮がその熱を保ちます。テント内では調理や燻製、衣類の乾燥など、さまざまな生活が営まれていました。また、コータはサイズの割に軽く、移動型の暮らしにもぴったりでした。木のフレームはその場で作り、移動の際には置いていきます。サーミの人々は毎年同じキャンプ地に戻ってくるため、残しておいたフレームを使ってすぐに設営できたのです。テンティピのノルディックティピーは、こうした伝統的なサーミの知恵と構造を現代の素材・技術と融合させたテントです。自然の中で暮らすための本質を、今に受け継いでいます。

サーミの人々 ― 北スカンジナビアの先住民族

テンティピが創業したスウェーデン・ラップランドのモスコセル村は、森林サーミの村・イーストキッケヤウルに属しています。この地域は「サーミ(Sápmi)」と呼ばれ、北スカンジナビアから北西ロシアにかけて広がる、サーミ民族の伝統的な暮らしの地です。かつてサーミの人々は、漁業、狩猟、移動型のトナカイ牧畜、小規模農業などで生活していました。中でも遊牧民としてトナカイの群れとともに移動する暮らしが広く営まれていましたが、20世紀に入ると徐々に定住生活へと移行していきました。世界の多くの先住民族と異なり、サーミの人々は北欧諸国の社会に溶け込み、市民として生活しながらも、自らの文化や伝統を守り続けています。現代の生活と伝統的な役割を両立させながら、トナカイ牧畜に携わる人も少なくありません。

サーミついてもっと詳しく

私たちは「ノルディックティピー」と呼んでいます

「コータ(kåta)」「ラヴ(lavvu)」「テントハット」など、地域に根ざした名称は世界的にはあまり知られていません。そこで私たちは、国際的にも認知されている「ティピー(tipi)」という言葉を選びました。そして、スウェーデンという北欧の国で生まれたこのテントに「ノルディックティピー(Nordic tipi)」という名前をつけたのです。アメリカ先住民のティピーと大きく異なる点は、ノルディックタイプには風向きに応じて調整できる「可動式ベンチレーターキャップ(換気フード)」があることです。これにより、どの風向きでも効率よく換気を行うことができます。

北欧産の木材を地元から調達

イベントテントに使用するポールはすべて、スウェーデン森林庁が管理する北スウェーデンの持続可能な森林から調達されています。小型テントに使われる木材は、森林管理の一環で間伐された小径木を活用した副産物。大型ポール用の木が伐採される際には、新たな植林が行われ、持続可能なサイクルが保たれています。